結露発生から生まれたファース工法(4)調湿

skattole

前回、ファース工法では、現在では施工そのものが難しい茅葺屋根の性能を求めて研究した結果、

スカットール(ファース工法専用シリカゲル)

にたどり着いたところまでお話ししました。
調湿を考える時大切なのは、

調湿材の成分が安全であること
調湿能力が高いこと

そして、良い住環境を維持するために「性能が最大に発揮される湿度」です。

調湿剤の成分は自然由来のものなので安全です。名前の雰囲気と「食べられません」の表示からシリカゲルを化学物質で危険なものと思っている方が多いですが、安全なんですよ。

調湿剤の能力は、吸湿力という値で比較します。一般的によく知られている調湿材とスカットールを比較してみると次の表のようになります。

種類吸湿率
スカットール約70%
約10%
ゼオライト約18%
天然鉱石約5%
タケ炭約10%

調湿で有名な炭が約10%なので、スカットールは約7倍の効果があります。

一番分かりにくい、「性能が最大に発揮される湿度」とはなんでしょうか?
目に見えない(見えにくい)もので、湿度によって大きく住環境が悪化する要素は、

  • バクテリア
  • ビールス
  • 真菌
  • ダニ
  • 呼吸系疾患
  • アレルギー性鼻炎・ぜんそく

などがあります。
これらの要素は、湿度で活発になったり鈍化したりしますから、調湿材は

憎きバイキン達!

が生きにくい環境で最も高い性能を発揮し、その環境を維持すべきです。
そのため、ファース工法のスカットールは食品に使用される低湿度から働き始めるのではなく、好ましい住環境を維持するのに最適な高湿度から性能を発揮するようになっています。

しかも、その湿度は住む人が「快適さ」を感じる湿度なんです。
好ましくないものを排除して、住む人と家が快適な環境。

それをつくり出す一つの要素が、ファース工法専用スカットールなんです!

その他にも脱臭効果や防蟻効果がありますが、今日は難しい話が長くなってしまったので、次回ご紹介しますね!