青柳啓子さんのリビングルーム、バルコニー、ダイニングルーム、キッチンには
ゆっくりと座れる場所
があります。
海外では一般家庭でも色んな所に座る場所があります。外国の家は広いから・・・という理由もありますが、狭い家でも上手に場所を使い、くつろいで座れる場所を作っています。例えば、
リビングの“片隅”
窓際
部屋の仕切りをカウンターにする
すると家の中でどんなことが起きるのか。
例えば、リビングの片隅にシェルフが置いてあって、そこがステレオ(iPodとブルートゥースのスピーカーなど)置き場になっている場合、そこで選曲をしながら音楽の話がはじまる。
すると、ちょうどそこに座れる場所がある。
いつのまにかシェルフを挟んで音楽を聞きながら話が始まります。
新しい音楽もすぐにiPodで検索して「これこれ」と、Wi-Fiがあるので話題が尽きることがありません。
青柳さんのデザインした当社のキッチンと青柳さんのご自宅には、小さなテーブルと椅子が設置されています。キッチンの中です(左写真は青柳さんのご自宅)。通常であれば壁一面を食器棚にしてしまう場所ですが、違います。
ここで夕食のメニューを考えながら、家族に
「今日、食べたいものある?」
と聞けば、「う~んとね」と考えながらキッチンに吸い寄せられ、“もう一つ”用意されている椅子に座る。もう、会話が始まる予感です。
座る場所をつくっておくと、それは不思議な吸引力を発揮します。
座ると心に余裕ができます。
目線が同じ高さになります。
会話の弾む家、というのは広い家でどこでもゴロゴロできてしまうような環境より、所々になんとなく座れる場所がある家かもしれません。
ゴロゴロしてしまったが最後、「今日、食べたいものある?」の答えが、
「・・・なんでもいい」
になりがちですよね。それじゃ寂しすぎる。
青柳さんの作る部屋や、座りたい時に座れる、家族や夫婦、親子(常に全員集合じゃなくてもいいじゃないですか!)がなんとなく集まるリビングルーム以外の場所がある。
いい感じですね。(^_^)