結露発生から生まれたファース工法(2)断熱材

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第一回目では、ファース工法誕生の経緯をお話しました。
その中で、四角い箱の中に綿(断熱材)を詰めて蓋をしたものが、従来の家の 「壁」 と同じ構造になっていることもご説明しました。この工法の場合、壁の箱の中の空気が止まってしまっていることや、気密処理の限界についてもお話しました。 (>> まだ、第一回を読んでいない方はこちら <<

そこで、私たちは天井裏・壁・基礎を継ぎ目なく断熱しながら気密を確保できるスプレー方式の樹脂断熱材を採用するに至ったのです。

この継ぎ目を無くし、気密を確保できる断熱方法は

魔法瓶や保温(クーラー)ボックス

と同じ構造です。
容器の内側に発泡スチロールの層があり、その層に密着させる形で、食品などをいれておく内側の容器を取り付けてある。よくご存知のあの容器です。

ただ、お店にあるクーラーボックスは、全てが同じ構造ではありません。

良いクーラーボックスは本体部分だけでなく、蓋の部分にも断熱材が入っていて、閉じる時に中の空気をつぶしていくような感じで

プシュー!

と抵抗を感じながら閉じる。
ここまで気密を保って、蓋も本体も断熱してあれば、朝入れた保冷剤が夜帰宅するまで溶けていないなんてこともあります。これが、正しい 「保温」 で、ファース工法が求めてきた性能です。

一方で、どんなに本体の断熱がしっかりされていても、蓋の部分が薄いプラスチック製のものだと、みるみるうちに保冷剤が溶けてしまう。蓋が断熱材の途切れた部分と同じ状況になり、そこから保温ができなくなってしまいます。

途切れのない断熱材の施工をすること(もちろん、正確な施工で)で、まずは快適な室内への第一歩は完了です!

ここまで気密をアップして、断熱を正しく施工すると、今度は換気と湿度管理の課題がでてきます。

それを次回、お話ししますね!(^_^)