古い雰囲気の家をつくるとき、全ての部品をアンティークショップからかき集めてくると、とんでもない価格になってしまいます。
なかには高校生の頃にさかのぼって
『古いものが大好きで、気に入ったものを買っていたから、やっと小物たちを飾ることができた』
という方もいらっしゃいます。
それでもなかなか難しいことがあるんですね。
たとえば物置。
金属製のホームセンターなどでよくみる物置は、ラ・フェルムのイメージと合いません。
「これを何とかしたい・・・」
という方がすごく多くて、私たちもその答えを出来るだけ費用を抑えたかたちで実現できるようにしてきました。
でも、青柳啓子さんのご自宅をみせていただいて、
「こんなこともできるのか!」
と驚いたことがありました。
上の写真は、青柳さんの家の玄関のドア。
青柳さんのお宅はご存知のとおりマンションなので、規則でドアを古いものに変えることはできません。
そこは我らが青柳啓子!(呼び捨てで失礼します(・_・;))
考えだしたのが、この 壁紙作戦!
実はこのドアは古木ではなくて、壁紙なんです。
マンションのメタルドアの内側に古木の壁紙を貼っています。
そして、写真上の方、真ん中あたりに壁紙が剥がれたところがありますよね?
ここが、なんとスコープ!
ドアの外を見る時は、この壁紙を少し斜めに持ち上げて見ます。
その他にも既存のものを古く見せるテクニックがいろいろ。
壁スイッチカバーなんかも気になりますよね。
ラ・フェルムでは陶器製のカバーも用意していますが、ちょっとした工夫でこんなにおしゃれにできるという参考にしていただけると思います。
昔、私のおばあちゃんが、割れてしまったスイッチカバーを隠すために接着剤でタイルを貼り付けていたことを思い出しました。おじいちゃんに頼んだら、
「ほい、やっといたよ」
と、ガムテープが貼ってあってがっかりしてしまったのだとか。
一つタイルを貼ったら気に入ってしまって、家中の割れていないカバーにもタイルを貼ってしまいました。
それはそれはいい感じでしたよ。
つや消しの塗料を厚ぼったく塗ったりしても、乾燥でひび割れたりしていい感じにできるかも!
しっくいっぽくなるかもしれませんね。
ただし、電気の部分なので、くれぐれも壁につけたまま作業したりしないでくださいね!