「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」は、外・内断熱をダブルで組み合わせた家
「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」 と一般的な在来工法の違いは、夏冬の快適性を高めると同時に、家の寿命を伸ばすため
構造体に自然呼吸をさせる
という構造になっているか、いない(在来工法) かです。
建築中は在来工法ととても似ていますが、重要な部分で異なります。
是非、見るポイントをおさえて家づくりの目利きになってから構造見学会などで比較してみてください。
構造体に呼吸をさせる? って、どういうこと?
まず、構造体とは、主に柱や梁という壁の中の材木のことだと考えてください。
在来工法では、この柱の間に断熱材(ウレタンや繊維系のもの)を隙間なく詰め込み、屋外側には透湿防水シートと外壁材、室内側は石膏ボードで閉じます。
この時、断熱材が詰め込まれた空間は、上下を梁、左右を柱、内外を石膏ボードと外壁材で囲われた
閉じた空間
となっています。
更に、柱の外壁側は外壁材に直接触れているような状態なので(外断熱工法ではない場合)、冬には柱の屋外側は冷たく、屋内側は温かいという温度差が発生します。対流のない壁の中の空気はよどみ、 温度差のある空間に湿気のある空気が入り込み(湿気はどこでも入り込むため)結露が発生します。
結露した水は、断熱材の中に含まれカビなどが発生する原因となります。
柱と板で箱をつくる構造のツーバイフォーの場合も、壁内の空気は全く入れ替わりませんから在来工法以上に過酷な状況にあると言えるかもしれません。
「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」は、床下>壁>屋根裏の空間がすべてつながっている
一方、「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」の壁の構造は、室内側から、
室内側の石膏ボード
>空気の通路(床下から屋根裏までつながっている)
>柱の間にウレタンフォーム層(約柱の1/3~1/2の厚み)
>すっぽり断熱材で包む
>透湿防水シート、または遮熱シート
>外壁材
となっています。
壁内に断熱材を詰め込みませんから、 空気の通る道がのこります。
この空間は在来工法でもできるものの、先程の図の説明のとおり壁材と柱・梁で囲まれた空間は閉じられ、空気はよどんでしまうという 欠点がありました。
一方「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」では、床や天井の構造が異なるため、空気の通り道をしっかりと確保できます。
食品の鮮度を長持ちさせるために、
「風通しの良い日陰で保管してください」
と言われますよね?
「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」の構造は、まさにこの状況を作っているわけです。
勝手に流れる空気を利用する
ご存知のように、空気は温度によって重さが変わります。
温かい空気は上昇する
上昇しながら冷やされて・・・
冷たくなった空気は下降する
下降してから温まると・・・
これが空気の循環です。
「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」では、この自然の法則を利用して、先程ご説明した壁内の空間を床下から屋根裏へ(またはその逆)空気を動かしています。
ここまで壁の中の通気性に気を使う理由は何でしょうか?
壁内の空気が動くということは、快適性能が上がる
壁内の空気が動き続けることは、快適性能をアップする効果を生み出します。
例えば、押入れの掃除をしているときを思い浮かべてみてください。
よどんだ空気の中で 作業をしていると、押入れの熱気と、自分自身が発する熱気で気を失いそうなほど暑くなります。でも、そこに扇風機を持ってくるだけで、ずいぶん快適になります。
熱い空気が移動することによって体感温度が下がるためです。
(もちろん、汗が風で蒸発する時に熱を一緒にうばっていく効果も)
壁内の空気が動くのは、 押入れの掃除の例と同じく、熱い空気がどこにも留まらないことを意味します。
熱い空気が壁内にとどまっていると、周囲にある断熱材や壁材にその熱が蓄熱されます。
体感温度は、壁や床の表面温度が高いほど上がりますから、室内は暑苦しくなります。
「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」では、壁内の熱い空気はどんどん上昇していきますから、断熱材や壁材が熱を帯びることが格段に少ないのです。その結果、
壁の温度が下がり
体感温度が下がり
快適指数が上がる
こんな効果があるんです。
自然法則をうまく活用したこの構造、とても先進な感じがしませんか?
実は、この構造は400年も前から日本にあった、
茅葺きの家
の構造そのものなのです。
「全身呼吸構造の家」&「ファースの家」は、日本に古来からあった知恵の結晶、茅葺きの家の構造を応用したのです。
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